２０２０（令和２）年度は、姫路女学院高等学校にとって、記念すべきスタートの年です。姫路女学院は、これまでの伝統を踏まえつつ、これからの社会の変化にしっかりと対応できる、「不易と流行」のバランスのとれた学校であり続けたい、と考えています。この春２２５名の新入生を迎えて、全校生が心を一つにし、これからの素晴らしい歴史と伝統を築き上げてもらいたく思います。

さて、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行を受けて、日本政府も緊急事態宣言を発出し、私たちに不要不急の外出を控えるように要請しています。このような状況の下、本校では、登校ができなくても皆さんが在宅で学習し、学力を着実に身につけることのできる環境を創造する方法を検討し、本日５月７日からタブレットによる授業等の配信を行います。皆さんには、趣旨をしっかりと理解したうえで、オンライン授業を受講し、家庭にあっても引き続き規則正しい生活を送るように心がけてほしい、と思います。

今こそ、皆さんの真価が問われる時と言えます。自分一人でいる時でも身を慎み、道を外さないようにする、「慎独」¹の気持ちを常にもって臨むことにより、人としてさらに成長できる機会でもあるのではないでしょうか。そうした前向きな姿勢で自分自身と向き合うことによって、この度の厳しい状況を乗り切っていきましょう。

¹ 出典は、中国の古典『大学』に記された言葉「君子必慎二其独一也」。