教育の特色

教育の特色

すべての教育の根幹に心の教育

私たちが目指すのは、国際教養人の育成です

姫路女学院では、1921年の創立時から「心の教育」を大切にしています。独自の教科「教養」では、正しい礼儀作法や立ち居振る舞い、言葉づかいを学ぶことで、豊かな心を育ててきました。まずは形から、そして心へと発展させる。これこそが姫路女学院が実践してきた教養教育です。一方で、時代の変化に応じた新たな教育も重視。現在、姫路女学院の特色ある学びとして注目を集める国際教育とリベラルアーツ教育はその一部です。私たちが育てたいのは、豊かな教養と国際的な視野を持ち、主体的に社会に参画していく、新しい時代の「国際教養人」です。心を磨くことから始め、どんな舞台に立っても自分らしく輝くことができる女性を育てています。

What’s SDGsWhat’s SDGs

2015年に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でより良い世界を目指すための国際目標のこと。17のゴール、169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残されない」ことを誓っています。

国際教養人を育てるための特色ある学び

  • 1

    リベラルアーツ教育

    社会の課題に触れ多様性を理解する
    誰も直面したことのない問題があふれる現代社会。求められているのは、課題を見つけ出して問いを立て、仲間とともに答えを見つけ出す力です。その土台になるのは、問題意識を持ち、自身の考えを深め、周囲との協働に積極的に取り組む姿勢だと私たちは考えます。古くから人を自由にする学問とされてきたリベラルアーツ。その枠をさらに広げ、現代社会の課題に触れたり、その背景にある多様性を理解したりするための学びを姫路女学院独自のリベラルアーツ教育として展開しています。
  • 2

    国際教育

    グローバルな視野を育てる
    グローバル化が進む社会に対応し、そこに活躍の場を見つけていくには、国際共通語としての英語力や世界を見据える広い視野が重要です。姫路女学院では、英語力を鍛えるのはもちろん、日本人としてのアイデンティティや豊かな教養を身につけ、異文化を理解するなかでコミュニケーション能力や表現力を向上させる独自の国際教育を進めています。日々の授業の充実、姉妹校を中心とする国際交流プログラム、海外研修制度、さらには海外大学プログラムを通じて、世界で活躍できる国際教養人を育てます。

リベラルアーツ教育

姫路女学院のリベラルアーツ教育

多様性を理解し、主体的に判断して
行動するための学びを深める

大学の教養教育に取り入れられることが一般的だったリベラルアーツを姫路女学院では、中学生、高校生に適した形で学んでいきます。人生でもっとも多感な中学・高校時代にこそ、自由に思いをめぐらせ、自由に考えを深めるリベラルアーツが必要と考えるからです。隔週土曜日のリベラルアーツ・デーを中心に「なぜ?」「何のために?」を追求。国際的な分野で活躍する外部講師陣とともに現代社会の課題を見つめ、多様な文化への理解を深めることで、みずから思考する3つの力を育てます。

3power

  • 疑問力
    既存の価値観や常識を疑い、正しいかどうかを考察して判断する力。
  • 意思力
    多様化する価値観の中で主体的に考え、自分なりの世界観を見出す力。
  • 構成力
    知識や情報、人間関係を有機的に結びつけて道筋を構成する力。
What’s リベラルアーツWhat’s リベラルアーツ

ギリシャ・ローマ時代の「自由7科(文法・修辞、弁証(論理)、算術、幾何、天文、音楽)」が起源。一つの分野を専門的に学ぶだけではなく、幅広い知識を身につけることで、さまざまな問題に対し総合的にアプローチできる人材育成を目標とする教育のこと。

リベラルアーツ・デー

社会の課題に向き合い、
自身を見つめる

第1・3・5土曜日は「リベラルアーツ・デー」として、集中的にリベラルアーツを学びます。1・2時間目はSDGsを題材に貧困や家族、労働になどついてディスカッション。3・4時間目は公共政策やアート、メディアなど、さまざまな分野で活躍する外部講師を招き、少人数のゼミ形式で思考の厚みを養います。この日は私服で登校。自主性や他者への寛容性についても考える一日とします。

  • SDGs基礎
    SDGsの17のゴールからさまざまな社会課題を取り上げて、クラス単位でディスカッションを中心とした活動を行います。
  • リサーチ・デザイン
    生徒一人ひとりが興味のあるテーマを選択。リサーチクエスチョンを立て、実験や調査インタビューなどで理解を深めた後、研究発表を行います。
  • リベラルアーツ・ゼミ
    さまざまな分野の第一線で活躍されている方を外部講師として招き、専門分野のゼミを開設。生徒は全16のゼミから希望するゼミに所属し、現在進行形の社会課題を扱いながら社会とつながります。
  • 音楽教養
    世界的に活躍する音楽家が講師を務める特別授業です。音楽をより学術的に文学的に学ぶことで、芸術を鑑賞することの意味深さに触れます。

リベラルアーツ・ゼミ

さまざまな分野の第一線で活躍している外部講師の先生方がゼミを開設。生徒は希望のゼミに所属し、年間を通して社会課題を学びます。

<ゼミ例>

  • 石鹸作りで学ぶSDGs講座

    鈴木圭介先生(庭園デザイナー) 菅野沙織先生(ブランディングコンサルタント)

    環境配慮型のSDGs石鹸を使って、商品のコンセプト設計、商品作成、販路構築などを生徒主導で行い、収益の一部で社会貢献活動を行います。この活動を通じて、SDGsとはどんな活動かを身を持って体験し、すべてのことを他人事ではなく、自分事としてとらえ、自分の選ぶものに責任を持つことで自分自身と世界とのつながりを感じます。

  • 番組をつくろう!阪神淡路大震災の記憶の継承 インタビューで世界へ発信

    久保田智子先生(オーラルヒストリアン、元TBSアナウンサー兼記者)

    阪神淡路大震災を経験していない若い世代ができることとは?このゼミでは生徒が記者になり、ディレクターになって、震災を経験した方の証言を集め、テレビ、ラジオ、ネットで番組を制作。世界に発信し、後世に残します。活動を通じて地域で起きたことを継承し、インタビューや取材を経験することで今後に役立つ想像力・聞く力を養います。

  • 建築家と考える すまい 建築 まち 都市

    岩田章吾先生(武庫川女子大学生活環境学部教授)

    私たちは生まれてからこの世を去るまで、常に建築に囲まれて暮らしています。では、建築についてどれくらいのことを知っているでしょうか?このゼミでは、建築とは何か?その役割や魅力について知ってもらいます。そして、建築を通じて皆さんの住まいや街について、皆さんの暮らしの今とこれからについて一緒に考えていきます。

  • コンサートを作ろう 創立100周年記念チャリティコンサートを企画しよう

    坂本真由美先生(ピアニスト、東京藝術大学講師)

    コンサートを聞きに行ったことはあっても、作ったことはないと思います。ひとつのコンサートを成功させるには多くのプロセスが必要で、運営に関わる一人ひとりの発想力、交渉力、実行力が求められます。人をひきつけるような面白い企画をみんなで考えて、地域の人たちに喜んでもらえるチャリティコンサートを一年かけて作ります。

リベラルアーツ・サマープログラム

2泊3日のサマーキャンプで、自己分析を通して自身の特性や興味、価値観について考え、今の自分がすべきこと、将来進みたい道についてじっくり向き合います。また、これまでにさまざまな選択をしてきた大学生らがアドバイザー役として参加。彼女らとの対話を通じて、人生の選択肢を広げ、深めるお手伝いをします。多様性のある現代社会において人生の選択肢は無限にあるからこそ、自分の価値観を軸に考え、行動する力が求められます。非日常の中で自分軸を探す一歩を踏み出し、人生の可能性を広げる3日間です。

voice

授業では学べないことを学ぶ

1年 植村心香

私はリベラルアーツ・サマープログラムで学校の授業では学べないようなことをたくさん学びました。いちばん印象に残ったのは、1分間プレゼンです。発表する内容を考えるのにとても苦労し、完成した文章を覚えて読むのも難しく、ずいぶん練習しました。また、自分を知るという授業では、小学生の頃に喧嘩をした過去を振り返りました。これまでずっと嫌な思い出でしたが、今回の授業であのできごとがあったから人にしてはいけないことを学べたのだと実感しました。

国際教育

姫路女学院の国際教育

世界で活躍できる国際教養人へ。
グローバルな視点と力を身につける

世界中のどこにいても、みずからのアイデンティティに誇りを持ち、多様なバックグラウンドを持つ人とともに生きる。姫路女学院では、国際人のあるべき理想をめざし、質・量ともにハイレベルの国際教育を展開しています。英語の授業をはじめ、多彩な国際交流プログラム、海外研修制度、さらには海外大学への進学プログラムまで、さまざまな角度から語学力とコミュニケーション力を伸ばす環境を整え、グローバルな視点と力を実践的に身につけていきます。

一歩先を行く英語教育

毎日「使う」から力がつく

世界共通語である英語力の向上をすべての科・コースで目指します。ネイティブ教員のほか、ALT(Assistant Language Teacher 外国語指導助手)を6名配置。オールイングリッシュの授業をはじめ、生きた英語を話し、英語でのコミュニケーションを楽しむところから実践的な力をつけています。

  • イングリッシュシャワー

    1

    英語をシャワーのように大量に浴びるオールイングリッシュの授業を実施。英語だけを聞き、話すことで、英語を使うことに自然に慣れていきます。

  • ALTとの日常会話

    2

    授業以外の休み時間やランチタイムにALTと気軽に会話することで、苦手意識を取り除き、英語に対する好奇心を育みます。

  • イングリッシュルーム

    3

    英語で話すためのイングリッシュルームを設置。受験のための英語ではなく、コミュニケーションツールとしての英語力を鍛えます。

姉妹校との交流

姫路女学院では、タイ、ポーランド、インドネシアの3校と姉妹校提携を結んでいます。
希望者を対象に各校への研修旅行を実施しているほか、各校から短期・長期の留学生を受け入れ、交流を深めています。

タイ王国

ポーランド

インドネシア

SDGs国連研修旅行

持続可能な社会を目指す成果的な目標「SDGs」を策定したニューヨーク国連本部での研修プログラムです。国連職員や駐在外交官との意見交換など、多彩なプログラムを通じて国際的な視野を広げ、共生する社会を創造する心を育んでいます。

Voice

国連本部を訪問して

S・Nさん / 2019年2月

講座を通して日本政府の活動や世界の動向の理解を深めながら、質疑応答の時間には積極的に討論することができました。午後はセキュリティチェックを受けて国連本部へ移動。世界各国の国旗が掲げられ、いかにも国連といった印象を持ちました。このような場に参加できたことは私にとってかけがえのない経験になりました。

海外大学進学プログラム

プロビデンス カントリー デイ スクール、またはマーセッド・カレッジのプログラムを学んで要件を満たすことで、米国主要大学への進学が可能になりました。
日本にいながら現地の教育に触れ、米国の大学に進学ができる画期的なプログラムです。

  • プロビデンス カントリー デイ スクール
    (The Providence Country Day School(PCDS))

    米国東海岸に所在する伝統名門校。卒業生の多くが地元のアイビーリーグ校・ブラウン大学をはじめとする名門大学へ進学しています。姫路女学院に在籍しPCDSのカリキュラムを受講することで、日本と米国の高校卒業資格が取得できます。プログラム修了後、学業成績平均点(G.P.A)が一定の基準を満たせば、PCDSとパートナーシップを有する18の大学への進学が許可されます。

  • マーセッド・カレッジ
    (Merced College(MC))

    米国西海岸に位置するカリフォルニア州立カレッジ。姫路女学院のカリキュラムを修了した生徒は、英検2級以上の英語力を有することを条件に、8週間の英語研修プログラムを経て、MCへの進学が可能です。カリフォルニア州立の4年制大学だけでなく、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、台湾などに提携の大学があり、MCを経て世界中の大学に進学できる機会を得ることができます。

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